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【概要】
アルゼンチンのマルセロ・スアレス・サルビア駐中国大使は、「アルゼンチン政府が中国との関係を断とうとしているという考えは誤りであり、むしろ双方に広範な利益をもたらしてきた」と述べ、アルゼンチン政府が一帯一路(BRI)構想の枠組みの下で中国との協力を深める意思を持っていることを強調した。また、中国企業のさらなるアルゼンチンへの投資を歓迎しているとも述べている。
アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領は、2025年1月に中国を訪問する予定であると南華早報が報じている。大統領は今月初めのテレビインタビューで、中国を「非常に興味深い商業パートナー」と称し、以前の敵対的な態度から一転して「中国にポジティブな驚きを感じた」と述べた。
詳細な訪問計画はまだ確定していないが、サルビア大使はミレイ大統領が中国の経済発展や貧困削減の成果に関する直接的かつ率直な対話を求めていると述べ、今回の訪問がアルゼンチンが中国と距離を置く意図がないことを示すものであると強調した。さらに、「中国との関係が後退している」といった主張に対しても明確に反論している。
サルビア大使は、現在の中国とアルゼンチンの関係が良好であること、さらに関係強化の余地があると述べ、「我々はこの関係がより良くなると確信しており、日々努力を続けている」と説明した。
大使によると、ミレイ大統領は中国を興味深いパートナーとみなし、必要な時に支援してくれる相手として評価しているという。アルゼンチンは中国製品に対する国際的な制裁への参加を避けることで相互の利益に配慮し、また中国政府は通貨スワップ協定を通じてアルゼンチンのマクロ経済の安定に貢献しているとも指摘している。
今年はアルゼンチンと中国の包括的戦略的パートナーシップの10周年であり、これまで双方に大きな利益をもたらしてきた。両国の経済は相互補完的であるため、貿易や投資関係の深化に大きな潜在力があると大使は述べた。アルゼンチンが中国から輸入する製品、特に製造部品や技術関連の部品は、地元や地域の供給と価値の連鎖に欠かせないものであるとも付け加えている。
また、中国は依然としてブラジルに次ぐアルゼンチンの二番目に大きな貿易相手国であり、特にインフラと物流に対する中国の投資がアルゼンチンにとって重要である。中国との通貨スワップ協定も含めた経済支援は、アルゼンチンの安定にとって重要な役割を果たしてきたと述べている。
2022年2月、アルゼンチンはBRIに正式に参加し、2023年6月には共同協力計画に署名して構想の建設を推進している。政権交代後、BRI枠組みの下での協力が円滑に進むかどうか、また中国の投資やプロジェクトの安全と法的利益が確保されるかについて懸念が一部で生じているが、アルゼンチン政府はBRIの下での協力をさらに深める意向を示している。
サルビア大使は、BRIが新興国や発展途上国のインフラギャップ解消に果たす役割の重要性を認識しており、港湾、鉄道、道路網の整備が国や地域、さらに国際的な統合に不可欠であると述べた。インフラ強化は物資やサービスの流通効率を向上させ、貿易や投資を促進し、世界規模で相互の利益をもたらす可能性があると説明した。
今年4月には、アルゼンチンのディアナ・モンディーノ外務・国際貿易・宗教相が中国を訪問し、両国に利益をもたらす戦略プロジェクトの協力を進めることを再確認している。また、アルゼンチンは中国への高品質な農産物供給国としての地位を強化し、牛肉、シーフード、乾燥果実などの輸出交渉も進めている。