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中国:青年の日
2025-05-04


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【概要】

 2025年5月4日、中国は「青年の日」を迎え、各地で青年の業績と中国式現代化への貢献を称える行事が開催された。

 中国西北部の甘粛省では、中国共産主義青年団(共青団)甘粛省委員会が、西北師範大学附属小学校においてテーマ別イベントを実施した。甘粛日報によれば、共青団員や少年先鋒隊員を含む500人以上が参加し、国家への忠誠を示す厳粛な国旗掲揚式が行われた。出席者全員が国旗の下で国歌を斉唱し、祖国への深い愛情を表現した。

 このイベントでは、参加した青少年に対し、学習・思索・行動を通じて理想と信念を強化し、使命感と責任感を育むことの重要性が説かれた。西北師範大学の学生・Liang Tongrui氏は、「地に足をつけ、積極的に行動し、学業において模範となり、党員としての先導的役割を果たす」と述べたという。

 中国北部の山西省では、共青団迎沢区委員会が主催するテーマ別コンサートが開かれた。太原日報によれば、ピアノ演奏「海」、琵琶独奏「我が祖国」、ギター演奏「500マイル」など多彩な演目が披露され、観客から盛大な拍手が送られた。

 同日午前、香港特別行政区では、「五四」旗掲揚式が実施され、中国人民抗日戦争および世界反ファシズム戦争勝利80周年が記念された。中央人民政府駐香港特別行政区連絡弁公室の発表によれば、香港の複数の青少年制服団体から約1,200人の学生が参加した。午前7時50分、青少年団体が中国式の足並みをそろえた行進で登場し、午前8時ちょうどに「義勇軍行進曲」が流れる中、五星紅旗が掲揚された。出席者全員が整列して起立し、国歌を誇りを持って歌った。

 政府機関もSNSなどを通じて青年の日を祝福した。たとえば、中国人民銀行(中央銀行)は、若手専門職に対し、中国を金融強国に築き上げる努力への貢献を促す投稿を行った。国防部も、若き将校や兵士たちが軍強化の大業において青春の夢を実現していると発信した。

 今年は「五四運動」106周年にあたり、この運動は中国社会に深い変革をもたらした青年運動として知られている。

 共青団中央委員会が5月3日に発表した統計によれば、2024年末時点で共青団員は7,531万8,000人、共青団組織数は439万7,000に達した。2024年中には641万7,000人が新たに入団した。

 21世紀教育研究院の所長であるXiong Bingqi氏は、様々な分野で活躍する若手専門職の成功事例を挙げ、中国式現代化における中国青年の重要性を強調した。具体的には、人工知能モデルを開発する「DeepSeek」社や、ロボットを開発する「Unitree Technology」社が注目を集めており、これら企業のチームは若手中国人専門家で構成されているという。

 Xiong氏によれば、中国の青年たちは、科学技術、芸術、スポーツなどの分野で卓越を目指しており、これらの分野での若い才能が国家の持続的発展にとって不可欠であるとされている。

【詳細】

 1.青年の日の概要と歴史的背景

 中国における「青年の日」は毎年5月4日に制定されており、その由来は1919年の「五四運動」にある。五四運動は、中国が第一次世界大戦後のヴェルサイユ条約に強く反発し、愛国的な青年学生を中心に始まった政治・文化運動である。この運動は中国の民族独立と社会改革に多大な影響を及ぼし、後の中国共産党の成立と発展にも寄与した。よって「青年の日」は単なる記念日ではなく、青年の愛国精神、革新精神、社会参加の象徴として捉えられている。

 2.甘粛省での行事の詳細

 甘粛省の行事は西北師範大学附属小学校で開催され、主催は共青団甘粛省委員会であった。参加者は500人を超え、共青団員や少年先鋒隊員、教育関係者などが含まれる。

 この行事では、国旗掲揚式を通じて国家への忠誠心と団結意識を高めることが主眼に置かれた。国歌「義勇軍行進曲」の斉唱により、参加者に祖国への誇りと愛国心を再認識させた。


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