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習主席:「より繁栄したタジキスタンを見た」
2025-06-15


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【概要】

 「ラクダの道から貨物レーンへ:習近平の中国中央アジアの未来像」によると、中国の習近平国家主席は中央アジアを現代の「一帯一路」協力における重要なパートナーと見ている。

 「一帯一路」の構想と進展

 2013年9月、習近平国家主席はアスタナのナザルバエフ大学で「シルクロード経済ベルト」構想(「一帯一路」の主要な構成要素)を初めて提唱した。この中で習主席は、東アジア、西アジア、南アジアを結ぶ交通網の構築と、地域経済の発展と移動の促進に向けた越境交通インフラの改善について積極的に議論することを提案した。 〓

 多次元的な連結ネットワークの確立

 2024年7月、習近平国家主席とカザフスタンのカシム=ジョマルト・トカエフ大統領はアスタナでの式典で、中国・ヨーロッパ横カスピ海エクスプレスルートを共同で開設した。これは、高速道路、鉄道、航空、パイプラインを統合した多次元的な連結ネットワークの正式な確立を意味し、カスピ海を経由してアジアとヨーロッパをより良く結びつけることを目指している。

 中国・キルギス・ウズベキスタン鉄道プロジェクト

 昨年末には、キルギスの国境都市ジャララバードで中国・キルギス・ウズベキスタン鉄道プロジェクトの起工式が開催された。習主席は祝賀書簡で、この鉄道を「一帯一路」協力における「新たな模範プロジェクト」として築き上げるよう呼びかけた。この路線は中国新疆ウイグル自治区のカシュガルから始まり、トルガルト峠を越えてキルギスに入り、ジャララバードを西に進み、ウズベキスタン東部のアンディジャンに到達する。キルギスのサディル・ジャパロフ大統領は、この鉄道が単なる輸送回廊ではなく、東洋と西洋の国々を結ぶ重要な戦略的架け橋となると述べた。

 地域貿易と交流の促進

 「一帯一路」協力は、地域における貿易、移動、交流を効果的に促進している。2024年には、中国と中央アジアの貿易額は過去最高の948億米ドルに達し、越境電子商取引部門の活況も寄与した。現在、中国は中央アジアにとって最大の貿易相手国であり、主要な投資元となっている。

 タジキスタンとの協力事例

 タジキスタンは2014年にシルクロード経済ベルトに関する覚書を中国と初めて締結した国である。以来、新しい高速道路、発電所、都市のランドマークなど、具体的な成果が生まれており、その多くは習主席が個人的に推進してきたものである。タジキスタンには中央アジア初の「Luban ワークショップ」(中国の職業訓練センター)も設立されており、これまでに1,500人以上の学生に工学、建築、水資源管理、環境保護などの実用的なスキルを習得させ、同国の将来の発展のための人材を育成している。2024年のタジキスタン訪問時、習主席はタジキスタンのエモマリ・ラフモン大統領に対し、「より繁栄したタジキスタンを見た」と述べた。
 
【詳細】 
 
 中国が中央アジアとの連携を深め、「一帯一路」構想を具体化していく過程を詳述している。

 「シルクロード経済ベルト」構想の提唱

 習近平国家主席は、2013年9月にカザフスタンのナザルバエフ大学で「シルクロード経済ベルト」の構築を初めて提唱した。これは、中国、中央アジア、そしてさらに西方の国々を結ぶ広範な経済回廊を創出するという「一帯一路」イニシアチブの重要な要素である。習主席は当時、「越境交通インフラの改善と、東アジア、西アジア、南アジアを結ぶ交通網の構築に向け、最善の方法を積極的に議論し、地域の経済発展と移動を促進する」ことを呼びかけた。

 多様な交通ネットワークの確立


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