https://www.asahi-net.or.jp/~np9i-adc/

2時間かかっていた移動をわずか2分に短縮
2025-09-28


禺画像]
【概要】

 中国・貴州省において、世界最高橋である「華江大峡谷橋」が開通したのである。橋の高さは625メートルで、エッフェル塔のほぼ2倍に相当する。橋の総延長は2,890メートル、主径間は1,420メートルであり、山岳地帯に建設された橋としては世界最大規模である。開通により、地域の交通利便性が飛躍的に向上し、経済・社会発展への貢献が期待されるのである。

【詳細】 

 華江大峡谷橋は2022年に着工され、完成までに高度な技術的課題を克服したのである。風圧対策、高所作業、ケーブル昇降システムの自動化、2,000 MPaの高強度鋼線の採用などにより、21件の特許を取得している。橋は貴州省の黔西南布依族・苗族自治州と安順市の境界をまたぎ、従来2時間かかっていた移動をわずか2分に短縮することができる。

 開通式には地元住民や各民族の人々が集まり、地域住民にとって実利的な利益がもたらされることが強調された。住民の一部は、橋周辺の観光資源や飲食サービスを通じて経済的な恩恵を享受している。例えば、布依族の住民は自らの伝統料理を提供することで観光客を迎える準備をしている。

 さらに、橋周辺では観光インフラも整備され、橋塔上のカフェやヘリコプター遊覧サービスなどが導入され、観光と交通が融合した新しいビジネスモデルが展開されている。貴州省は世界でも橋梁建設が進んでいる地域であり、同省には現在3万2,000以上の橋が建設中または完成している。世界で最も高い橋の上位100位のうち、貴州省が約半数を占め、トップ3も同省に所在する。

 建設関係者は、資本制約のある国では山岳地帯に橋を建設することは困難であるが、中国の国情と社会主義政策の下で地域発展と生活向上を優先した結果、橋建設が実現したと述べている。さらに、2021〜2025年の第14次五カ年計画期間においても、中国は高速道路網を拡充し、主要都市のほぼ全域を網羅する規模のインフラ整備を継続しているのである。

【要点】

 ・華江大峡谷橋は高さ625メートルで世界最高橋であり、山岳地帯に建設された橋としても世界最大規模である。

 ・橋の完成により、交通時間が2時間から2分に短縮され、地域の経済・社会発展に貢献する。

 ・建設では高度な技術的課題が克服され、21件の特許が取得されている。

 ・地元住民は橋の開通を通じて観光や飲食事業など経済的利益を享受している。

 ・貴州省は世界有数の橋梁建設地域であり、インフラ整備を通じた地域発展政策が実行されている。

【桃源寸評】〓
 
 サンフランシスコ‐オークランドベイブリッジ架け替えプロジェクト

 さて、橋で思い出したことがある。サンフランシスコ‐オークランドベイブリッジ架け替えプロジェクトでの記事である。確か、Global Timesであったと思うが。

 むしろ、内容は、日本の建設技術関係者向けに海外の大型インフラプロジェクトの情報を提供する活動の一環として調査報告が出ている。(国建協情報 2013年5月号(No.836)掲載 【要約版】 「サンフランシスコ‐オークランドベイブリッジ架け替えプロジェクト」:[URL]

 ベイブリッジ架け替えプロジェクトにおける中国関連

 東側区間の架け替え工事において、プロジェクトの中心となる単柱自定式吊橋(SAS)の主塔、デッキ、ケーブルなどの主要構造物は、中国の上海振華重工(Shanghai Zenhua Heavy Industries)に外注されたのである。これは、米国国内の大型橋梁部材製作能力が不足している一方で、中国では将来の国内および海外需要を見越し、大規模な橋梁製作工場が整備されており、安価な労働力を活用して大規模部材を製作できることに起因する。


続きを読む


コメント(全0件)


記事を書く
powered by ASAHIネット