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現状を「新しい世界戦争」と位置付け、従来の認識枠組みの不適合を指摘
2026-04-06


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【概要】

 ロシアの有力専門家ドミトリー・トレーニンが、ロシア国際問題評議会(RIAC)会長就任後の初インタビューにおいて、ロシアの対外政策に関する誤認の是正を強く訴えた内容を報告するものである。トレーニンは、現状を「新しい世界戦争」と位置付けつつ、従来の認識枠組みが現実と乖離していると指摘し、専門家コミュニティの分析能力の欠如や自己国中心の現実的分析の必要性を強調した。また、ウクライナや欧州、さらには周辺諸国や主要パートナーに関する理解の不足が問題を引き起こしているとし、対外認識の再構築と政策バランスの再調整を提起した。

【詳細】 

 トレーニンは、ロシアが「集団的西側の重要な部分」と対峙する「新しい世界戦争」にあるとし、この戦争が過去の世界大戦とは異なる性質を持つことを強調した。この認識の下で、従来タブーとされてきた対外政策への建設的批判の必要性を正当化している。彼は、ロシアのみならず国際関係専門家の一部が現実から乖離していると批判した。

 分析の優先順位については、まず自国の対外的ニーズとリスク・機会の把握を重視し、その次に敵対的主体の理解を挙げた。ウクライナに関しては、外部要因のみならず内部要因の分析が不十分であり、その行動の根源的理解が欠如している点を問題視した。

 欧州に対する認識については、従来ロシアが抱いてきた「米国に従属する弱い主体でありつつも経済合理性を優先する」という見方が、現在の状況において否定されたと指摘した。また、パートナー諸国に対する認識も時代遅れであるとし、地理的近接性に基づく「同心円」的優先順位で理解を更新すべきとした。

 具体的には、コーカサス、カザフスタン、中央アジア諸国への理解不足が将来的な問題を生む可能性を指摘し、ウクライナの事例をその危険性の証左として挙げた。その後に中国、インド、他のアジア諸国、さらにアフリカおよびラテンアメリカが続くとされた。

 最終的にトレーニンは、西側に対抗する文脈で同盟国・パートナーを支援しつつも、外交的柔軟性を維持する均衡の必要性を強調した。その一環として、中国への過度な従属(ジュニアパートナー化)への警戒や、インドと中国の関係に対する西側の影響にも言及した。また、旧ソ連諸国との関係については、従来の「中心―周辺」モデルを見直し、ロシアにとってより有益な形へ再構築すべきとした。

【要点】
 
 ・トレーニンはロシアの対外政策に関する誤認の是正を強く提起した。

 ・現状を「新しい世界戦争」と位置付け、従来の認識枠組みの不適合を指摘した。

 ・専門家コミュニティの現実認識の欠如と、自己国中心の分析の重要性を強調した。

 ・ウクライナや欧州に対する従来の理解が不十分または誤っていたとした。

 ・周辺諸国を含むパートナーへの理解不足が問題を引き起こすと警告した。

 ・対外関係は地理的優先順位に基づき再評価すべきとされた。

 ・外交政策は同盟支援と戦略的自律性の均衡を重視すべきとされた。

 ・中国への従属回避やインドを巡る国際関係にも注意を促した。

 ・旧ソ連圏との関係は新たな相互利益モデルへ再編する必要があるとされた。

【引用・参照・底本】

A Top Russian Expert Issued A Clarion Call For Correcting Foreign Policy Misperceptions Andrew Korybko's Newsletter 2026.04.06
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